駐在員雑感(第41回)「イミグレにも笑顔」

先日、上海浦東空港の入国審査の際、これまでは見たことのない審査官の笑顔に出会いました。私は、常々こちらの人は接客の際にあまり笑顔がないと散々主張してきましたが、その日は、なんとイミグレで笑顔に出会い、非常に気持ちよく感じました。

その審査官は、手際よくパスポートの審査をし、笑顔でパスポートを返してくれました。私が立去ろうとして、ふと窓口の脇を見ると、今まで見かけたことがないものが目に飛び込んできました。それはなんと、入国審査官の「業務態度評価ボタン」でした。

「非常に満足」「満足」「待ち時間が長い」「態度が悪い」の4つのボタンがあり、入国する人が押すことが出来るのです。私は、これを見てすぐに審査官の笑顔の理由が理解できました。

後で、入国管理局に問い合わせたところ、このシステムは11月から施行されたそうで、「非常に満足」「満足」が全体の90%を占めているそうです。もし、態度が悪いという結果が出た場合は、内部で処分があると言っていました。どのような処分であるかは公表できないそうですが、まさに中国の「信賞必罰」の精神を見たような感じがしました。 しかし、このボタンをつけただけで、対応がこれほど変るのかと少々驚いております。

さて、最近は、中国各地でマナー改善運動が行われていることは、前にも紹介しましたが、上海市民が感じるマナー違反に関する調結果を見つけましたので紹介したいと思います。

これは、上海市民約5,000人を対象にしたインターネットでの調査で、国慶節期間、上海の観光地で見かけたマナー違反に関するものです。

「観光地でのマナー違反として最も多く見かけたのは」との問いに対して、「歩行者の信号無視」が全体の80%、次いで「ゴミのポイ捨て」(76%)、「公共スペースでの喫煙」(71%)、「所かまわず騒ぐ」(58%)、「所かまわず痰を吐く」(55%)、「地下鉄やバスの乗降時のマナー違反」(50%)と続いておりました。いずれも日常良く目にする光景です。

また、「最も反感を覚える行為は?」との質問には「公共スペースでの喫煙」(19%)で、次いで「地下鉄やバスの乗降時のマナー違反」(11%)、「歩行者の信号無視」(10%)、「ゴミのポイ捨て」(10%)となっております。私が最も反感を覚えるのは、列に並ばないで横から入る行為です。いまだに寛大になれません。

それから、「自分が旅行する時は、『七不規範*』を守りますか」という質問に対しては、84%の市民が遵守していると回答し、14%が「遵守していない。十分自覚していない」と答えました。

さらに、マナー違反の行為を目撃したら、指摘するかどうかという質問については、わずか6%の人が「指摘する」と答えたにとどまり、45%の人は「たまにはやりますが、事情によりけり」その他は「指摘しない」との答えでした。

上海人の約8割が「七不規範」を遵守すると答えていることに少々驚いたとともに安堵した次第です。

しかし、今日も私は、私にとって最も反感を覚える行為に直面してしまいました。コンビ二のレジに並んでいたら、若い女性に横入りをされたのです。最近あまり遭遇していなかった行為で、しかも相手が若い女性であったため、少々怯んでしまい、注意するタイミングを逸してしまいました。ぬかされる私が悪いのでしょうが、少なくとも自分は同じ行動をとらないように注意したいと思っております。

*『「七不」規範』

  •  不随地吐痰          所かまわずたんを吐かない。
  •  不乱扔垃圾          ゴミのポイ捨てをしない。               
  •  不損坏公物          公共物を壊さない。
  •  不破坏緑化          緑化を破壊しない。
  •  不乱穿馬路          信号無視で横断歩道を渡らない。
  •  不在公共場所吸烟     公共スペースで喫煙しない。
  •  不説粗話臓話        荒っぽく汚い言葉を使用しない。
2007年11月21日
福島県上海事務所 安達和久