駐在員雑感(第34回)「交通事故」

上海に来て初めて、交通事故を体験しました。追突事故でしたが、幸い怪我もなく、大事には至りませんでした。本当に神様に感謝です。

その日私は、とある視察団に参加して、上海市内の外環線(非常に交通量が多い幹線道路でトラックがたくさん通行している道路)をマイクロバスに乗って走っておりました。目的地は、浙江省の寧波市です。寧波市に行くには、上海の外環線から滬杭高速を通り、杭州市経由で寧波市に向かいます。
バスは、浙江省の工業開発区で用意してくれたものでしたが、運転手は上海の人ではないため、上海市内の道を良く知らない様子でした。案の定、外環線から滬杭高速への入り口で道を間違え、外環線で急にスピードを緩め、車線を変更しようとしました。そのとたん、「ドスン」という音とともに、後方からやや大きな衝撃がやってきました。私たちのバスに後方から来た小型のトラックが追突したのです。幸い乗客15人に怪我はありませんでした。乗っていた車が大きくてよかったと思いました。
バスを降りて見ると、後方のトラックのフロントガラスは、すべて割れており、トラックの前方部分は大きくくぼんでいました。かなりの勢いで追突したことが伺えました。また、同乗していた女性は、手にガラスで切ったと思われる怪我をしており、血が流れていましたが、どうやら軽症だったようです。
あれだけ大きくトラックの前方が損傷したのに、怪我をした人は1名で、それも軽症であったことは、本当に不幸中の幸いであったと思います。

2005年の統計では、中国の交通事故による死亡者数は98,738人、日本は6,586人。
中国は日本の約15倍です。人口が10倍ですので日本と相対的には同程度かとも考えられますが、死亡者数を交通事故の発生件数(2005年日本の交通事故発生件数は、920,053件、中国は450,254件)で割ってみると、日本は0.7%であるのに対して、中国はなんと22%と高い数字となっており、いかに中国が危険であるかがわかります。
(中国では、統計に計上されていない交通事故が非常に多いため、発生件数が少ない数字となっていると思われます。統計の取り方も日中間で差異があり、一概に比較はできないと思いますが、それでも中国の自動車保有率などから考えても、死亡者数は非常に多いと思います。)

事故処理が終わり、バスは何もなかったかのように走り出しましたが、やはり追突の衝撃で車のエンジン部分に一部支障があったようで、途中でバスが交換となりました。走行中に何もなかったからいいですが、エンジンに不安を抱えながら、なんと高速道路を約300Kも走行してしまったようです。後で思えば、なんとも恐ろしい話です。
とかく「没問題!」「没問題!!」(※日本語では「大丈夫、問題ない」という意味)ですべてがなんとなく進んで行く中国ですが、「安全」に関しては、やはり「没問題」で事を済ませてはいけないと感じました。

これぐれも交通事故には気をつけましょう。

2007年6月13日
福島県上海事務所 安達和久

ziko.JPGのサムネール画像

 

バスに追突したトラック。フロントガラスは粉々に割れて、なくなっている。左から2人目の女性が軽症を負った。