駐在員雑感(第33回)「コンビ二のおばちゃん」

上海市内には、たくさんのコンビ二があります。日本でおなじみの「ローソン」や「ファミリーマート」その他中国系の「快客」「可的」などもあります。(セブンイレブンは上海市にはありません。北京市や広州市には多いです。)店内では、日本のコンビ二と同じように、おにぎりやサンドイッチ、おでんなどがあり非常に便利です。 

今回は、そこで働く「おばちゃん」の話をしたいと思います。
このおばちゃんたちの接客態度、どこのコンビ二に行ってもとても良いとはいえません。私がよく行くコンビ二では、お釣りを渡す時、ほおり投げるように返したり、レジに客が大勢並んでいても、レジの客にすばやく対応しようとする態度は微塵もなく、商品の陳列を続けていたり、店の奥で何やら話をしていたりと、不満の種はつきません。また、良いのか悪いのかわかりませんが、なんと、コンビ二で値段をまけてくれることがあるのです。
ある時、私が20.1元の買物をしました。「1角(1元の1/10)はない。」10元札と20元札を差し出すと、「算了」(日本語では、しょうがない)といって、20元にまけてくれたのです。それも1回だけではありません。これまで3回くらいありました。
その「おばちゃん」とは顔見知りですが、やはり中国、知り合いになると良いことがあるものですね。コンビ二でまけてもらったのは初めてでした。しかし、売上げの計算が必ず合わなくのではと余計な心配をしてしまいました。

さて、私は常々疑問に思っていたことがあります。それは、なぜ上海市内のコンビ二には、中年(40代後半から50台くらい)の「おばちゃん」がたくさん働いているのか、若い人もいるにはいますが、多くは「上海語」をしゃべる「おばちゃん」が店員をしているような気がするのです。
調べてみたら、政府の失業対策が絡んでいるようです。
国有企業改革によるリストラが行われ、その失業者対策として、コンビ二などのサービス業、小売業などで、これらの失業者を再雇用し、全従業員の一定割合以上になった場合は、企業所得税の優遇政策が受けられることになっているようです。
国有企業のリストラの対象となっているのが、まさにこの「おばちゃん」たちの世代、つまり「文革世代」(年齢的に40~50代)といわれる人たちです。
彼女たちは、文革などの影響により、教育らしい教育を受けることができなかった世代といわれています。国有企業体質が染付いている彼女たちに、いまさら客に対して「サービスする」という「新しい概念」を教育し、習得させることは困難なのかもしれません。

中国の雇用対策であると理解すること。中国の歴史を理解すること。これらにより、むしろ私の要求が無理難題であることにようやく気が付いた次第です。
あすからは、コンビ二で不愉快なことがあっても、じっと我慢したいと思います。
どこまでできるかは約束できませんが?

2007年5月7日
福島県上海事務所 安達和久