駐在員雑感(第26回) 「備えあれば・・・」

先日、妻と娘が続けて怪我をした。妻はバスに乗った際に、段差で躓き、足の甲の筋を伸ばし、娘はドッヂボールで左手の中指を突き指した。
日本であれば、たいした怪我ではないと思うが少々不安になった。
まず妻は、マンションの緊急診療所に行ったが、「捻挫」といわれたという。よくよく妻の足を見ると、足の甲が痛いという。捻挫であれば足首が痛いはず。また、松葉杖も1本しかくれない。案の定、次の日、日本人医師のいる病院にいったところ、捻挫ではなく、足の甲の筋が伸びたとのことであった。妻の中国語のレベルが低いため、通じなかったのかもしれないが、最初に行った病院の診察も適当である。
娘は、学校でドッジボールをしていて突き指した。その日は、レントゲンが取れずに、シップのみの対応。娘は相当痛そうにしているため、もしかして骨が折れているのではと心配した。次の日、レントゲンを取り、骨に異常がないことを確認、ひと安心。今は回復に向かっている。
我家では、病状など微妙はニュアンスを中国語で伝えることが困難なため、どうしても疑心暗鬼になってします。日頃から、中国語レベルアップの必要性を痛感した。それでも、最近上海では、日本人医師が常駐している医療機関が増えており、日本語での対応が可能となっていることは本当に心強い。

言葉以外の問題では、保険が使えないため、治療費が高額になってしまうことがある。幸い、我家の場合は、「海外旅行傷害保険(駐在員用)」に加入しているため、ある程度は無料で診察してもらうことができる。
しかし、歯科は対象外であり、以前私が、詰め物が取れた時、取れた詰め物をはめてもらうだけで350元(5,250円)かかった事があった。
とにかく、何よりも「健康第一」。日頃からの注意、節制が大切である。

ここ中国では、1年間に106人の日本人が何らかの理由で亡くなっている。(2005年)
心臓や脳血管障害が半数以上を占めるという。また、交通事故や飲酒による死亡も多くなっているようだ。駐在員や出張者が仕事の付合いでアルコール度の高い「白酒」をたくさん飲み、翌朝なくなっている場合もあるそうだ。
それから、交通事故。中国での交通事故発生率は、ある保険会社の統計によると、日本の10倍という。交通事故で命にかかわるような場合は、中国語がどうのこうのと言っている場合ではない。緊急時に対応するため、「病院への緊急移送サービス、通訳派遣」を同時に行なってくれるサービスもある。やはり、このようなサービスの提供が受けられるような体制を敷いておくことが大切だと思う。

日系企業にとって対中ビジネスは重要プロジェクトが多く、駐在員や出張者は過密スケジュールでの活動が多くなり、ストレスもたまりやすい。多くの人は、日頃から事故や病気には、十分な注意を払っているとは思うが、ここは外国。日本以上に「万一に備える」ことが大切のようだ。

2006年11月22日
福島県上海事務所 安達和久