駐在員雑感(第46回)「晩婚のススメ」

上海の平均結婚年齢が上がっているという記事をみかけました。新聞の報道によれば、2007年に結婚した初婚男性の平均年齢は、28.64歳(2006年は28.17歳)、初婚女性の平均年齢が、26.43歳(2006年25.97歳)で、男女とも晩婚化が進んでいるようです。
一方日本はというと、2006年の統計によれば、男性が30.06歳、女性28.2歳ですから、日本のほうが晩婚といえそうです。

さて、中国では、法律で「晩婚」の年齢が規定されていることをご存知でしょうか?
「上海市計画生育条例実施細則」よれば、男性が満25歳以上、女性が満23歳以上の初婚の場合は、「晩婚」となるそうです。しかし、25歳と23歳以上の結婚が晩婚といわれたら、日本や上海の人は、ほとんどが晩婚となってしまいますね。 中国で「晩婚」が法律で規定されているのは、一人っ子政策を取っていることも原因のひとつで、なるべく遅く結婚し、子供もできるかぎり少なくしましょうという趣旨があるようです。また、晩婚奨励のためにちょっとした「ご褒美」も準備されております。
それは「休暇」です。晩婚の場合は、結婚休暇が通常より多く与えられるのです。法律では、結婚に伴う休暇は3日間のみ付与されますが、晩婚の場合はプラス7日取ることができます。(これは、上海市の場合ですが。)つまり、男性が24歳で結婚した場合、会社はその男性に結婚休暇を3日与えればよいのですが、25歳で結婚した場合は、3日+7日間の合計10日間与えなければならないということです。会社にとっては早婚がよく、労働者にとっては晩婚がいいということになります。
また、中国は国土が広いため、その地方地方によって生活習慣が異なり、結婚休暇のプラスアルファの日数も違うようです。例えば、山東省青島市の場合は、晩婚による結婚休暇は、最低基準3日にプラス14日で合計 17日です。青島市の労働者は、休暇の面では上海よりちょっと幸せではないでしょうか。しかし、法律の結婚休暇がたったの3日間では、新婚旅行にも行けませんね。

 一方、有給休暇はというと、これもまた非常に少ないのが現状です。「従業員の年次有給休暇条例」によれば、勤務年数が10年未満の場合は5日、満10年以上20年未満は10日、満20年以上は15日となっております。若い職員などは有給休暇が、年間5日しかないことになります。日本に比べると少ないと思いますがいかがでしょうか?

 このように、中国では、結婚休暇や有給休暇などが、日本に比べて非常に少ないため、結婚休暇のプラスアルファのような「ご褒美」は、労働者にとって大きな意味があるといえるのです。「晩婚」の年齢を低く押さえているのは、より多くの人が結婚休暇の「ご褒美」を受けやすいようにとの政府のおもいやりなのかも知れませんね。

 2008年3月6日
福島県上海事務所 安達和久