大観覧車は上海の新名所になるのか?

上海の外灘(バンド)の北に建設予定の世界最大の観覧車(中国名:「上海之星」)に富裕層を狙った高級会員制クラブがオープンすることとなった。

この高級会員制クラブは、地上5階建立で、世界最大の観覧車のすぐ脇に建設され、レストラン、バー、会議室等が設けられ、会員には専用のエレベーターにより、これらの施設への出入りが可能となる。

会員は300人~400人を想定しており、年会費は10万米ドル(11,300,000円 1ドル≒113円換算)とのこと。会員の対象となるのは、高所得者層のホワイトカラー層。完成は2010年の上海万博前を予定している。

さて、この10万ドルの年会費は安いか?高いか?

一部には高すぎるのではとの声もでているが、この高級クラブを建設する華門不動産集団の徐会長は「マーケットのニーズに合わせて設定したもので、上海という世界トップクラスの都市の水準として妥当と考えている。」と語る。

最近の大手調査会社の中国の主要経済都市8市(北京、上海、広州、深圳、大連、杭州、武漢、成都)での調査によると、大都市のビジネスマンの平均年収は92,000元(1,288,000円)であり、調査対象の約3分の1は企業の董事長、総経理、副総経理等の幹部クラスである。中でも上海市と杭州市が一番高く97,000元(1,358,000円)との結果がでている。

一方、上海の一般市民の2004年の年間平均賃金は24,398元(341,572円 上海統計局資料による)で、この10年間で2.6倍に伸びているものの、これら、統計上の数字からは、前記高級会員クラブの年会費はどう見ても極めて高い金額といわざるを得ない。

しかし、急成長を続ける国際都市「上海」には、前述徐会長のコメントのとおり高額の会費を「妥当な価格」と認識し、これら施設を利用するエグゼクティブは多く存在するのだろう。

一般に富裕層といわれる人が年収10万元以上(2003年の上海市の統計による。しかしこの数字も少々信じがたいが)といわれるが、この高級会員制クラブについては、「超」富裕層が集う社交場といえる。

観覧車に乗ることは一般市民にも可能であろうが、観覧車に付属する高級クラブの会員になるのは至難の業のようである。

参考:

  • 上海商報(2005.9.8)
  • NNA(2005.9.29)
  • 房産之窓網(2005.4.27)
2005年10月9日
福島県上海事務所 安達和久
(この記事は「グローバルふくしま」(NO103号に寄稿、掲載したものを一部訂正)

post26.jpg

*写真中央の空地が観覧車及び高級会員制クラブの建設予定地
*手前は黄浦江。左側が上流(バンド方面)、右側が下流