ホワイトカラーの昼食

中国のウエブサイト「智聯招聘網」が、中国人ホワイトカラー(一般事務職など)7,000人を対象に、「昼食」「交際費」に関する調査を行った。この調査によると、約9割のホワイトカラーが、毎日の昼食代が10元以下(1元≒14円)と回答し、うち5元以下と回答した人が42.2%であることがわかった。

福島県上海事務所が入居するビルで働く人々(ホワイトカラーの中国人)の、昼食風景を見ていると、コンビ二の弁当や近くのレストラン等ですませている人が多いように見うけられる。価格は、ビルの日替わり弁当8元、コンビ二の弁当10元程度、ビル3階の中華料理レストランのセットメニュー20元、近くの麺料理店のラーメンは1杯20元前後とおおよそ10元から20元程度で食べることができる。

上海の虹橋地区は他の地域と比べて少々物価が高いといわれているが、上記調査の結果はほぼ現実を投影していると考えられる。

 

食事手当て

中国では、給与のほかに、各種手当てを支給している企業が多く、その中に「食事手当て」があり、現金や現物支給により給付される場合がある。

しかし、同調査によると、ホワイトカラーへの食事手当ての支給については、52.8%が「支給なし」、34.8%が「支給あり」との回答で、12.4%は手当の支給はないが、「会社に無料食堂がある」とのことで、食事手当の支給は、支給なしの企業のほうが、支給ありの企業を上回っている。

通常、工場などの製造現場では金銭としての支給よりはむしろ無料の食堂を整備することにより支給されている場合が多いが、事務所等に勤務するホワイトカラーの場合は、専用の食堂を有する事務所が少ないことなどから、約半数以上が支給されていないことが伺える。

また、支給されている場合でもその金額は、1日あたり5元程度が70.2%、10元程度25.6%と、95%は10元以下であり、20元以上の人はわずか4.1%であった。

日系企業に限った調査(日系駐在員事務所)によると、食事手当ての支給状況は、支給なしが約60%で、支給されている場合でも、1日約10元程度が最も多く、2つの調査とも支給されないのが一般的で支給される場合でも10元程度で、ほぼ2つの調査とも同じ結果であることがわかった。

ホワイトカラー交際費

また、智聯招聘網の調査では、ホワイトカラーの毎月の交際費についても調査している。

ここでいう交際費とは、会社の経費として支出可能な費用のことで、中国語でいう「报销」できる金額ついてであるが、さすがにホワイトカラー(事務職)の「报销」の範囲はあまり広くないようだ。

この調査によると、71.9%のホワイトカラーは、会社が交際費用の清算をしてくれないと答え、たとえ、交際費として認められてもその費用は、1ヶ月300元以下が75.9%となっている。

智聯招聘網の担当者によると、「交際費の多い少ないは、仕事の内容と関係があり、通常、お得意様との関係を維持しなければならないセールスマンや広報部などの役員は交際費も多い。実際、請求に限度が設ないという人は、通常職位が高い役員などのみである。」とのことである。

中国では、領収書をやたらともらい、経費として計上する人が多いと思っていたが、この調査を見る限り、ホワイトカラーに関しては、経費計上の範囲は広くないようである。

最近は、多くの中国人ホワイトカラーが昼食に40元から50元程度のランチメニューを食べているのをしばしば目にする。彼らは、領収書をもらっている風ではないので、自腹で食べているのだと思う。

今年の上海の賃金上昇率は11.9%と昨年の10.4%を上回っている。賃金の上昇に伴い、手当てや交際費に頼らずとも、一般のホワイトカラーが消費できる金額は、今後も上昇すると考えられる。

表1 1回あたりの昼食代金

支出金額(元) 割合
5元以下数 42.2%
5元~10元未満 44.3%
10元~15元未満 9.8%
15元~20元未満 2.3%
20元以上 1.3%

表2  食事手当ての有無

支給の形態 割合
支給なし 52.8%
無料の食堂あり 12.4%
支給あり 34.8%

表3 食事手当ての支給金額(1日)

支出金額(元) 割合
5元程度 42.2%
10元程度 25.6%
15元程度 3.1%
20元以上 1.0%

(出展:表1-3は智聯招聘網の調査結果)

表4 日系企業の食事手当て状況

 (金額は月額)
区分) 支給なし 無料食堂有 250元以下 251~500元 500元以
駐在員事務所 61.4% 3.5% 17.5% 8.8% 8.8%
合弁企業 13.2% 50.0% 30.3% 6.6% 0.2%
独資企業 25.4% 41.5% 23.8% 6.5% 2.8%

(出展:nna日系企業中国現地社員給与動向2007)

表5 ホワイトカラー(事務職)の会社が認める交際費用の上限

交際費として認められる金額 割合
清算できない 71.9%
300元以下 7.7%
300~500元未満 4.5%
500~1000元未満 3.1%
2000~5000元未満 0.6%
実費請求ができる 9.7%

(出展:智聯招聘網の調査結果)

参照:

  • 智聯招聘網世界糧食日特別調査
  • NNA日系企業中国現地社員給与動向2007
  • 上海市人事局賃金調査
  • NNA中国総合版
2007年11月22日
福島県上海事務所 安達 和久